【神商連しんぶん2023年02月号】
  • 軍拡大増税・インボイスを止める新たな1年―2023神商連新春のつどい―

    民商・神商連は1月8日、軍拡大増税・インボイス・民商弾圧を拡大で跳ね返そうと「新春のつどい」を横浜市内で開催し、県内民商から137人が参加しました。

    富塚昇会長は主催者あいさつで、「岸田内閣は、長引くコロナ感染や物価高騰で苦しむ中小業者を助けないばかりか、大軍拡を決定しました。さらに、大増税や民商運動などを弾圧する方針を打ち出しています。いま闘わないでいつ闘うのか。力を合わせる時です」と訴えました。

    社会企業家の小山田大和さんが、「再エネ・食・商売で地域振興(神奈川の可能性を生かして)」をテーマに講演しました。地域の特性を生かした小山田さんの多彩な取り組みに参加者は熱心に聞き入っていました。会場では小山田さんの著書も紹介され、参加者はサインの列に並び瞬く間に完売しました。

    下谷清人拡大推進委員長が「春の運動」の訴えを行い、「軍拡増税・インボイス導入をストップさせるために、県内一丸となって『春の運動』で前進しよう。拡大リレーの成功に全力を挙げよう」と呼びかけました。鈴木普副会長の掛け声で団結ガンバローを三唱し、終了しました。

    つどいには「明るい県政をつくる会」の山田浩文事務局長と日本共産党の大山奈々子県会議員が来賓として出席し、あいさつしました。また、畑野君枝前衆議員議員から激励のメッセージが寄せられました。

  • 《小山田大和さんの講演から》

    2011の東日本大震災による原発事故がエネルギー政策の在り方を考えるきっかけになりました。世界的には自然エネルギ―の重要性がクローズアップされており、小山田さんは地域にある資源や環境を活用して、実践していこうと決意し取り組みを開始します。

    原発による電力エネルギーは脱炭素の実現には結びつかないと考えました。一方で、国内38%、東京0%、神奈川2%という日本の食料自給率の低さの要因は、生活できない低単価で、農業従事者は60年前の10分の1に減少している事です。小山田さんは、太陽光と耕作放棄地を活用した農業と一体のソーラシェアリングを進めてきました。

    県はソーラシェアリング推進の目標を掲げていても実効性に乏しく、煩雑な手続きの改善や取り組みへの支援を求めてきました。

    太陽光を作る場所と使用する場所が離れていても実行可能なオフサイド自家消費型ソーラシェアリングで、新しい可能性を広げています。「これらを商売の参考にしていただきたい。みんなで実践していきましょう」と参加者に呼びかけました。

  • 拡大のバトンが県内をつなぐ!「春の運動」拡大リレーがスタート

    県内民商の力をひとつに、「春の運動」を成功させようと「新春のつどい」で提起された拡大リレーが始まっています。3月まで月1回のリレーをおこない、規模別に設定されたポイント目標をクリアして次の民商につなぎます。

    1月12日、スタート台に立ったのは厚木民商。運動に弾みをつけようと、前日に集まりがあった第5支部では「対象者がいるので明日、聞いてみるよ」「知り合いに勧める」など次々前向きな発言が。県連拡大推進委員長の下谷清人民商会長は元請けの関係者に話し、読者になってもらいました。ほかの役員も読者や共済会員、署名などを広げ、目標の2倍のポイントとなりました。

    15日にバトンを受けた小田原民商では、道路舗装工事業の会員の紹介で「自信をもって申告できるようにしたいので」と同業者が入会しました。

    17日の相模原民商では2人入会。労働保険要求の人と居酒屋の会員に「うちは民商だよ」と紹介された建設業の人です。同時に読者・共済も増えて目標3に対し11ポイントとなりました。

    翌日の大和民商では新たに土木業の業者青年、ラーメン店の2人を迎えました。日ごろから紹介運動を呼びかけている鈴木普会長は今回も「民商を知らせよう」と声をかけています。14ポイントゲットで次にバトンタッチです。

    拡大リレーの中でも県内各地で「インボイスが分からず不安」「一度退会したが寂しくて」などと、会員を迎えています。

  • 助け合いの運動弾圧許さない!「税金相談活動停止命令」学習会

    神商連も参加する「消費税廃止各界連絡会、3・13重税反対統一行動県実行委員会」は1月17日、「税制をめぐる情勢と運動」をテーマに浦野弘明税理士を講師に学習会を行い、民商から51人が参加しました。

    神商連富塚昇会長は主催者あいさつで「政府は税制改正大綱で大増税とインボイス実施の強行を打ち出し、民主的税制を求めて運動する民商に対し弾圧を目的に税金相談活動停止命令制度(以下、命令制度)を狙っている。「学んで命令制度を止めよう」と呼びかけました。

    税制改正大綱には、「税理士でない者が税務相談を行った場合の命令制度の創設」と盛り込まれ、税務相談を停止させる権限を財務大臣が持ち、税務相談を行う者への質問検査権を国税庁・税務書に与えるというものです。命令に従わない場合、「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」を科すとしています。

    民商や他の団体が日常的に相談し教え合う活動に国家権力が介入し、厳罰を与えて『停止』させる狙いです。大軍拡やインボイス実施を前に命令制度が提案された狙いは、重税や強権徴収の反対する「自主申告」の運動を弱体化させるものです。

    浦野税理士は、消費税は所得の低い人ほど負担が重い不公平な税金であり、インボイス制度も法律違反の制度だとして、「税制改正大綱に『停止命令』を入れたのは民商など私たちの運動を恐れての事。それだけこの間の運動が相手を追い込んでいる。今後の運動が重要になる」と強調しました。

  • 住民の困窮把握と相談を大事に!座間市生活援護課と懇談

    民商・神商連も参加する「平和で明るい県政をつくる会」は1月16日、「断らない相談支援」にとりくむ座間市生活援護課と懇談し、6人が参加しました。座間市から生活援護課の藤井宏昌課長と武藤清哉主査が対応しました。

    座間市は自立支援法を活用し、就労や税金などの滞納、債務整理、住居の確保など、困りごとを市と社協、NPO法人、民間団体などとネットワークをつくり、生活困窮者への支援をおこなっています。

    最初に武藤主査から事業の説明がありました。市民から寄せられる困りごとの相談に市職員が直接のり、市役所内の各課や民間も含めた外部の団体とネットワークをつくり、対応しているとのこと。就労支援はもちろん、就労経験のない人が生活訓練などで自信をつけて、就労に結び付ける取り組み、引きこもりへのサポート、税・保険料の支払いや債務整理など、さまざまな相談を「断らない」で対応していると説明がありました。

    「税金の滞納処分の執行停止はしているのか」「生活を立て直すためにどんな支援をしているのか」など、質問や意見交換が行われました。「自立支援法で他の自治体もそれぞれ努力しています。座間市は自治体職員が相談にのり、市民の生活実態を知ることで、対応した経験を蓄積し、役所全体のものにしているのが特徴。これが断らない支援につながっている」と話していました。

  • 商売・人生を語る 目線を変え新しい気づき「中華街の床屋さんへようこそ!」
    横浜南部民商 佐藤 武蔵さん【ヘアサロン カットセブン】
    横浜市中区山下町200トキワビル201 電話:045-651-3405

    ヘアサロン カットセブン」は、佐藤一家が営む理容店です。父の博典さんは中華街で、母の真智子さんは福富町で、それぞれ別の店で理容師として働いていました。長男の武蔵さんが7歳のときに独立して二人の店を持ちました。以来およそ40年、この地で横浜中華街の変化を見ながら商売を続けています。

    「自分は床屋はやりたくなかったです。親がいつも家にいなかったからかな」と子どものころを振り返る武蔵さん。しかし、やがて学校を卒業するころには、自然に理容業の道に向かっていました。専門学校を出て、インターンとして厚木にあった理容店に住込み、技術を身に着けていきます。国家試験に合格し、24歳で両親の店に入ります。

    中華街という土地柄、お客さんの多くは料理店のコックさんでしたが、情勢や経営形態などが様変わりし、古くからの顧客も減っていきました。親子3人で力を合わせるも、なかなか厳しい商売の実情に、一時は外でアルバイトなどしてつないだ時期もありました。その時期に武蔵さんは心臓弁膜症で倒れ、大きな手術を経験。店のこれから、自分の生き方などを考えるきっかけにもなりました。

    民商青年部での出会いが大きな転機に。商売に展望を持ち切れず、悩ましい状況だった武蔵さんに仲間が異業種交流を勧めてくれました。なかなか足を踏み出せずに年月が経っていましたが気長にかけてくれる声に押されて参加してみた異業種交流が新しい視点を持つことができました。

    仕事の価値観を見いだせず、親の愚痴を言いながら嫌々やっていたなか、経営発展のために前向きに必死で頑張る人たちの話を聞いて刺激を受けました。視点を変えれば、新たな可能性に気付いてきます。「青年部や異業種の人たちとの交流から刺激を受け、愚痴ってるだけでなく、自分にハッパをかけて頑張ろう!と目が覚めました」と話します。

    人のつながりが広がり、遠方からも足を運んでくれるお客さんが増えています。とりわけ女性に喜ばれるヘッドスパも取り入れました。自分を知ってもらうことや、求められているサービスなど、アンテナを高く張って経営のセンスをみがこう!と頑張る武蔵さんです。

  • ふいごとそろばん 秦野民商 府川 一敏さん

    私の人生に民商は大きな存在です。二十歳のとき、そのころ華やかな百貨店をやめ、家業のふとん屋を手伝うことに。外交は父親、店は母、私は手ぬぐいをかぶり、大きなマスクで綿ぼこりにまみれ古綿加工。ラジオがお友達で毎日が平凡で孤独でした

    ▼そんな時、民商に若い事務局員が入局し、青年部をつくろうという話に賛同し、全青協の総会に参加しました

    ▼国際政治学者の畑田重男さんの講演、「青春と安保」で感動。分散会では何も発言できず、これから要求署名をもって国会議員と懇談してくるという同世代の発言に「スゲェー」と思い、若者でも社会の矛盾に立ち向かい、生き生きとしている姿にまた感動しました

    ▼秦野では先輩たちの指導で青年部長、そして県青協議長として活動しました。部員との交流で、他業種の建築板金を覚えたことで、家業を廃業後も助けられました。工場の火災で失意のどん底にいる時も、手を貸し励ましてくれたのは、民商や民主団体の人たちでした

    ▼零細業者の私たちは荒海の中の小舟のような存在です。助けたり助けられたり、これが民商です。仲間とともに安心して暮らせる平和な社会をめざし、頑張っていきましょう。

7つのまちがいさがし

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