【神商連しんぶん2018年08月号】
  • 風営法の乱用は憲法違反 7月5日大和民商 風営法学習会

    大和民商は入会対象者のスナックを訪問した時、ママの「風営法が心配」という話を聞いて、「好きな商売続けていきたいあなたへ『風営法』学習会」を計画。7月5日に会員のお店を会場にして、26人の参加でおこないました。3組5人の会外の業者も参加し、「風営法の許可をとった方がいいのか悩んでいる」などの意見も出され、対策も話し合われました。

    加藤副会長があいさつ。その後、加藤健次弁護士が風俗営業法の問題点と濫用による営業破壊を許さないために何が必要かを講演しました。

    加藤弁護士は「風俗営業は許可制で原則禁止にし、客を接待する時、歓楽的雰囲気を醸し出すというあいまいな規定で許可し、スナックを警察の監視下に置こうとすることが問題。『おとり捜査』などがおこなわれ、憲法22条の営業の自由や31条の適正手続きの保障から見て問題がある」と指摘しました。また、営業破壊を許さないために、「風営法の乱用は憲法違反だ」の世論を広げるとともに、不当な立ち入りは録音して証拠を残すこと、逮捕・捜査に対しては民商や弁護士にすぐ連絡をとり、冷静に必要以外なことは話さず、供述調書への署名押印はしないこと」と対策を紹介しました。最後に、「警察の風営法濫用の実態を広く知らせて世論をつくることが大事」と強調しました。

    質問・意見のコーナーでは先に紹介した質問が出され、刑罰と行政処分を受けた経験者が実態を話し、また、「風営法の許可をとると融資が受けられないこと、学校などの近くだと許可が取れないことなどを踏まえ、店の状況なども出し合って、時間をかけて検討することが必要」などと意見交換しました。小林あけみ事務局長が「街のスナックを守る請願署名」のとりくみや各地の経験を紹介する商工新聞の購読を訴えて、終わりました。

    終了後、会外の参加者から「困ったときは?」と声をかけられ、「その時は民商に連絡して」と話すと「力強い」と言われました。

  • スナック75軒と対話

    大和民商は『風営法』学習会を多くのスナック経営者に聞いてもらおうと3回の訪問行動を計画。約75軒を訪問しました。

    第1回目は6月18日18時に大和民商に集合。役員・事務局あわせて8人が3グループに分かれ31軒(会員12軒、商工新聞読者1軒、会外18軒)を訪問し、26軒と対話しました。

    訪問した先では、会員外の方とも対話になりました。「警察にステージで女の子とデュエットしてもいいかと聞いたらいいと言われたから大丈夫」などの声がある一方、「お客におしぼり渡すだけでもダメなの?」と驚きの声もありました。民商の近所の読者の方は、「前に風営法で取り締まりを受けた、それが今でもトラウマになっている。閉店時間などすごく気を使っている。自分は出られないけどこういう集まりを開いてくれることは本当にありがたいです。」と話されました。行動の中で3人の会員が学習会に参加することになりました。

    6月29日の行動では市役所に勤めていたというお客さんがママに「民商のことはよく知っている。正しいことを言っている」と話してくれた店もありました。

    6月30日は7人、3組で行動。鈴木普会長、加藤貞一副会長の組は最初のお店でマスターと対話に。「民商?お店を始めたばかりで、申告をどうしようか考えていたところなんだ。今度、話を聞かせてよ」といきなり会員の対象者に遭遇。また、鈴木会長の知り合いの居酒屋の女将さんの店を訪ねると「今日、組合の総会で風営法の学習会のお誘いがあったわよ」と話に。民商の会員の組合長が参加を呼びかけていました。そして鈴木会長が商工新聞を勧め、購読することになりました。

    12軒を訪問し、学習会の趣旨を話して案内するとほとんどの店で「資料を読ませてもらう」と話し、いくつかの店では以前警察が取り締まりに入った近所の店の事を話題にしていました。他人ごとではないという気持ちが伝わってきました。

    訪問活動を通して、読者が1人増えて、会員の対象者が2人生まれました。

  • 粘り強い運動が実る 厚木民商婦人部 清川村議会で56条陳情採択

    6月14日、清川村議会で「所得税法第56条廃止・見直すことを求める意見書」を国に求める陳情が採択されました。

    6月8日、総務文教常任委員会で中山光子部長の代理で目黒千恵美副部長が口頭陳述。「一日12時間働き、寝るのが朝の4時でも私の給料は税法上認められません。息子が事業主なので、個人の白色申告では家族従事者の控除額は年間たったの50万円。神奈川の最低賃金は956円ですが、私の控除額50万円を時給に換算したらわずか133円にしかなりません」「5年前までは法人でしたが、社会保険料や赤字でもかかる市・県民税の均等割など経費がかさむので個人経営にシフトしました。法人の時には家族でも給料がもらえたのに、個人の白色申告になったら給料が認められないのはおかしくないでしょうか?」と訴えました。

    議員から「個人でも青色申告は給料が認められると聞いているが、青色申告は何か制約があるのですか?」「白色専従者の控除額を引き上げることで対応できないか?」などの質問が出ました。青色専従者給与は様々な条件付きで特別に認められる制度で、決して働き分としての給料を認めているわけではないこと、また白色専従者控除は控除であって給料ではないことなどを説明しました。

    委員からは「56条は上位下達の法律。昨年の『主旨採択』を一歩進めて、地方議会から意見書をあげていくことが必要」「税制度の見直しの時期にきていると思う。採択に賛成」との意見が相次ぎ、賛成多数で委員会採択されました。

    6月14日の本会議ではどきどきの傍聴でしたが、一斉に議員が起立し、賛成8人、反対1人で採択されました。そして、国へ提出する意見書案は全員の賛成で可決されました。

    大矢村長からは「長いことよくがんばりましたね」と、川瀬議長も「皆さんの傍聴のおかげで、いつにも増して活発な意見交換ができて議会の活性化につながりました」と声が掛けられました。

  • 「私たちがはげまされた」6月21日 禰屋さんを激励する会

    倉敷民商弾圧事件・神奈川の会は6月21日に「小原・須増裁判 最高裁不当判決に抗議し、禰屋町子さんを囲み激励する会」を5団体と個人81人の参加でおこないました。

    「神奈川の会」の鎌田保会長のあいさつの後、禰屋さんが拘留した経験を中心に話をしました。

    「親の介護をしていたが、勾留のためできなくなった。保釈された時、介護が十分にできず母は病院に入院していて、保釈された10日後に死んだ。子どもたちは『裁判を傍聴すると裁判官におばあちゃんを殺したと叫びそうなので、傍聴できなくてごめんと謝っていた」「護送の時、みんなの顔が見え、声が聞こえ、はげまされた。私は毎日弁護士が接見してくれて、みんなの励ましの言葉を伝えてくれたから、耐えられた。これがなかったら自白していたと思う」「みなさんの激励が力になった」と話しました。

    禰屋さんを激励・交流するタイムでは、6人が言葉を送りました。「禰屋さんが弁護士から『子どもは母親の姿を見ているから』と言われて、黙秘を貫いてがんばった話を聞いた。私も息子がいて、民商の活動をしているために、就職が不利になるんじゃないかと心配になる時もあった。禰屋さんの話を聞いて、はげまされた。全国の事務局員が禰屋町子になって、勝利を勝ち取りたい」「救援会として過労死事件で渡辺さんを支援していた時、禰屋さんが元気をなくしている渡辺さんに気づいて、私たちにアドバイスをくれて、勝利ができた。今度は禰屋さんを全力で応援する」などの励ましの言葉が寄せられました。

    激励に駆けつけた佐藤誠一弁護士は「検察は起訴をする理由を示せないのだから、検察は起訴を取り下げることは当然。この声を広げていこう」「禰屋さんの無罪を勝ち取り、小原・須増裁判の再審の道を切り拓こう」と強調しました。

  • 商売・人生を語る 「お客さんの喜ぶサービスをめざして」
    多摩麻生民商 (有)いわき石材 平子 尚丈さん 石材業
    川崎市高津区下作延6-2-4 TEL:044-822-7256

    父親が石材店に勤めていて、会社を辞めて独立することになりました。しかし、いきなり商売を始めても上手くいくはずもありません。生活が厳しく、両親は共働きで、保育園で過ごす毎日でした。保母さんがすごく厳しくてとてもつらかった記憶があります。母がいつも苦労をしているのを見ていたので「絶対に家業は継がない、会社員になりたい」と思っていました。

    高校生になり、石材運びや掃除の手伝いをしているうち、父が「運転免許をとらせてやる」というのです。喜んで免許を取ったら「じゃあトラックに乗ってくれ」と、土日は毎週手伝うことになり、気が付いたら跡を継いでいました。

    父から「仕事は丁寧にやれ、他のことは適当でもいい」と育てられ、30年以上一緒に仕事をしました。

    私のモットーは「お客様が頼んだものよりワンランクいいものを仕上げて喜んでもらう」です。

    21才のときに高校の同級生と結婚し、現在5才の孫がいます。今は後継者をどのように育てていくかが課題です。

  • ふいごとそろばん 秦野民商 山口 千代松さん

    秦野民商で副会長をしている山口千代松です。本業はビルの清掃です。

    ▼2年前に病気になり2か月間くらい入院しました。その時に、農業もしていたのですが続けられなくなり、3600坪の山と畑が耕作放棄地となり、このままでは農地が宅地並みに課税されることが予想され頭を痛めていました。農場・山林の除草で、人を雇うのが大変なため、ヤギに除草させることにしました。秦野の工場の駐車場や空き地・未利用地の除草も可能となり、しかもヤギは草を食べてくれので、えさ代も浮くこととなりました。意外と行けるので5月の連休中に牡、雌1頭ずつ導入。その後、5頭追加しました。1頭死亡しましたが、現在6頭で馴らし、飼育を自宅わきの庭と果樹園で行っています

    ▼取引先からも環境にやさしいエコ・ビジネスとして期待されており、会社がISO14000を取得すればビジネスチャンスになると思っています

    ▼丹沢山麓ヤギ牧場として現在、営業中です。今後、軌道に乗ればさらに頭数を増やし、また肉食用牛の導入もと、さまざまなアイデアが浮かんでいます。

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