【神商連しんぶん2017年08月号】
  • 弾圧とたたかう共同ひろげ ー倉敷民商弾圧事件神奈川の会ー

    「倉敷民商弾圧事件神奈川の会」はさきごろ、「小原淳さんを囲んで、倉敷民商弾圧をはね返す激励・交流会」を神商連会館で開催。25団体63人が参加し、小原さん自作の歌を交えながら、弾圧を許さない運動を地域に広げる決意を固めあいました。

    「神奈川の会」の鎌田保会長は「この事件の弾圧の側面をきちんと伝えていこう。共謀罪が強行された今、弾圧とたたかう共同を広げることが求められている。この運動は国民の人権を守るたたかい。今日を機に、たたかいをひろげよう」と訴え、交流を深めました。

    弾圧の始まりは2013年5月21日、倉敷民商への広島国税局の査察です。9時から夜の10時30分までおこなわれ、査察官は小原さんを犯罪者扱いし、「こいつら」と呼び、命令口調で「捜索差し押さえは何でも持って帰れる」と豪語。小原さんは「特高警察のようだった」と話しました。

    取り調べで検察官は小原さんに「どこからが違法でどこまでが適法かは、判決が出ても明確な線は引けない」と話し、「弾圧のために捜査機関が違法な捜査を行う」ことをほのめかしました。「弾圧ありきの共謀罪の先取り」です。今年の申告学習会で会場の公民館長が「集会で何をしていたのか?」と参加者に職権乱用ともいえる質問をしてきました。小原さんは日常的に団結を守る闘いの重要性を強調しました。

    最後に小原さんは「この弾圧はすべての国民の人権にかかわる問題。国家権力による人権侵害と闘うため、署名と募金で支援を広げてほしい」と訴えました。

    「共謀罪が強行され、人権をかえりみない安倍政権のおごり高ぶるひどさはこの弾圧事件が先取りしている。倉敷民商弾圧事件は私たち自身にかけられたものとして、たたかいを広げていきたい」「家族や仲間を支えがあって、がんばることができると思う。家族にも私たちの気持ちを伝えて激励してほしい」などの声が出されました。

    共謀罪の先取り許さない
    最高裁要請行動日の前日、倉敷民商の小原さん、鎌田保会長、国民救援会神奈川県本部田戸俊秀事務局長、「会」の三浦謙一事務局長が県内の団体8団体に倉敷民商弾圧事件への支援の要請をおこないました。訪問した組織は自治労連、日本共産党県委員会、新婦人県本部、神奈川労連、横浜市従労働組合、県職労連、年金者組合県本部、建設横浜本部です。

    小原さんが「捜索で脱税した建設会社の資料はもとより、全部の資料を押収し、脱税事件とは直接関係ない一部の会員の証言を証拠に、私と須増さんを税理士法違反で逮捕した。これだけでも共謀罪で警察・検察が好き放題できることがわかる。共謀罪の先取りがおこなわれている倉敷民商弾圧事件を共同で跳ね返して、弾圧を許さない意思を示すために協力してほしい」と要請。田戸救援会事務局長は「『神奈川の会』は地域の会を作ろうと努力している。それは三人の無罪を勝ち取るだけではなく、地域から弾圧とたたかえる組織を作ることが求められているから。地域の組織づくりに応えてほしい」と訴えました。

    「本当にひどい。共謀罪の審議の様子を見るとでたらめで、国民の人権なんてぜんぜん考えていない。協力していきたい」と多くの組織で積極的に受け止められました。

  • 地域の会の支援を強め

    《横浜西部の会》

    最高裁判所前での宣伝行動と、要請行動に神奈川から5人が参加しました。横浜西部の会から横浜西部民商の丸田紳一さんをはじめ3人が宣伝と要請行動に参加しました。丸田さんは要請で「黙秘を続けたらいつまでも勾留するなど、冤罪を引き起こす見せしめ的な対応を断罪してほしい」と強く迫りました。

     

    《横浜北部の会》

    横浜市の緑区・青葉区・都筑区を対象にした倉敷民商弾圧事件・横浜北部の会が総会を開き発足しました。年金者組合や新婦人のみなさんにも事件を知ってもらおうと呼びかけました。

    神奈川の会の総会でおこなった禰屋さんの講演のDVDを視聴し、「会」の三浦事務局長が「なぜ、倉敷民商弾圧事件は起きたか?」を中心に事件の内容や裁判の争点を報告。民商の恩田洋事務局長が「横浜北部の会」の会則、運動方針、役員体制を提案し、討議しました。民商、土建、年金者組合から決意表明があり、拍手で提案を確認し、発足しました。

     

    《横浜東部の会》

    横浜東部地域の会(横浜市鶴見区・神奈川区・港北区)は第1回準備会を開催。森卓司弁護士を講師に第2回準備会を計画し、団体訪問をしながら、準備を進めています。11人が呼びかけ人になり、「倉敷民商弾圧事件は共謀罪の先取りそのもの。民商だけの問題ではありません」と多くの市民に参加を呼びかけています。

  • すべての議員に要請 働き分を認めよ! 厚木民商婦人部

    厚木民商婦人部は、今年も「所得税法第56条廃止の請願書」を厚木市・愛川町・清川村の6月議会に提出しました。

    所得税法第56条(以下56条)は、家族従業者の働き分を経費として認めず、すべて事業主の所得とする戦前の家父長制度を引きずった時代遅れの税制度です。働く女性の人権問題として、国連からも是正勧告を受けています。

    厚木市議28人・愛川町議16人の全議員を訪問しました。「気持ちはわかるが、青色にすればいいのに」とある女性議員。「迷惑だ。56条?見なくても結論はわかっている!」と暴言をはく議員もいて、毎日がドラマチツクでした。留守の議員には後日電話で訴えました。

    愛川町の総務建設常任委員会では中山婦人部長と目黒副部長が意見陳述しました。商売の実態と併せて、「56条廃止で恣意的な所得分散による税金逃れが横行するのか」「青色にすれば人権としての給料が認められるのか」の2点で堂々と陳述しました。

    紹介議員の小林敬子議員(日本共産党)は去る12月議会でも質問し、総務委員の井上博明議員(同)は人権としての給料を認めるよう委員会をリードしましたが、結果は不採択でした。

    厚木市議会の総務企画常任委員会では飯田副部長が初めて意見陳述に立ちました。昨年の委員会での反対意見に反論する形で、落ち着いて、堂々と陳述しました。

    委員会では釘丸久子議員(日本共産党)が「実際に働いたのに対価が認められず、社会的にも経済的にも自立できない。誇りをもって家業で働けるようにすべきだ」と問題提起し、「青色と白色申告者数の推移」を説明した市民税課長の回答を受け「青色申告は減っている」「税逃れは申告形態とは関係ない。労働の対価が認められていないことが問題だ」と意見を述べました。

    市民の党の議員も「すべての人が青を選ばない現実がある以上、それによって不利益をこうむってもいいのか?」と賛成の意見を述べました。結果は賛成少数で不採択でした。

    厚木市議会と同日で開催された清川村総務文教常任委員会は、島村副部長が意見陳述しました。「国の動きを見てから」などの意見が出て、3対1で主旨採択となりました。

  • いのち守る国保制度を!毎年欠かさず交渉と減免申請 相模原民商

    相模原民商は毎年6月、相模原市国保課との交渉を続けています。今年も民商を会場に、会員・事務局員18人が参加し、対市交渉を行いました。日本共産党の山下・竹腰両市議が同席し、国保課から7人が対応しました。

    慢性の病気で毎月病院にかかっている中、国保税の過去の滞納分と新規発生分を毎月払い、努力しているにもかかわらず、短期保険証のままになっている会員がいる問題で、正規の保険証を発行すべきと迫りました。市は、「個別に相談いただければ…」としました。後日、通知が届き、次の保険証切り替え時期に、発行される予定となりました。

    平成30年度から始まる都道府県単位化について尋ねると、県から毎年示される標準保険料率を勘案しながら保険税を設定することになり、今の段階ではなんとも答えられないが、県としては減免制度、短期証、資格証の取り扱いについて、激変させることは考えておらず、市としても、それらの取り扱いに関して、大幅な変更はないとの回答でした。

    交渉終了後、2人の会員が減免申請しました。

  • 商売・人生を語る
    「趣味が人生の糧に」 伊勢原民商 柏木 喜七郎さん
    盆栽「光楽園」伊勢原市小稲葉265 電話:0463(94)0830

    さつき園を始めてはや38年。若かった40歳のとき、趣味の盆栽やさつきで食べて行こうと脱サラしました。まわりから「一年もつか、一年半か、きっと潰れるさ」と陰口され、それをバネに続けて来ました。

    さつきの盆栽は、一鉢が数万円から数十万、中には数百万円するものもあります。また、お客さんの鉢をお預かりし管理もしていますから、剪定や水やり、病気や肥料のタイミングなど生き物相手だけに細かい気配りが欠かせません。

    「光楽園」は伊勢原の小稲葉にあり、厚木との境に近く、車での便も良いので、近隣だけでなく東京や横浜あたりからも見に来るお客さんがあり、賑わっています。

    仕入れは鉢が愛知の常滑で、さつきは栃木の鹿沼まで行きます。ここ数年は、松や真柏など雑木に力を入れています。

    昨年5月、自宅が火災で全焼するという不幸に見舞われました。預かっていた鉢や植木は難を逃れたのが幸いでした。火事見舞いは、物心両面にわたり二百人を超える方たちから寄せられ、励みになりました。

    新築した自宅には、以前のように作業用スペースが作られています。まだまだ、がんばります。

  • ふいごとそろばん 川崎中原民商理事 北 洋子さん

    私の両親は夫婦二人で町工場を営んでいました。今から45年ぐらい前のことです。民商とのおつきあいは、おそらくその頃からだと思います。右肩上がりに景気がよくなり、民商のいろいろな活動にも親と一緒に参加し、楽しかった記憶があります

    ▼私は結婚し、夫と運送業を始めました。仕事を始めて10年ぐらいたち、経営もこれからという時に、夫を亡くしました。残された子どもが仕事を受け継いでくれるまで頑張ろうと、必死で働いてきました。山あり谷あり、いろいろ苦労をしてきましたが、個人事業から法人に成長させることができました

    ▼私の子どもも運送業の世界に入りました。私が力不足のために教えてやれないところをいろいろな人の助言をいただき、仕事のやり方、得意先との付き合い方などを身に付けていきました。今では息子が社長として従業員の先頭にたって、自分から率先して働く中で、いろいろと経験して、人間的にも大きく成長してくれたと思っています

    ▼やはり、人間は働かなくてはいけません。たとえどんな仕事でも、生涯現役で楽しく働くことができれば、それが一番の幸福ではないでしょうか。

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