松浦さんは、小田原市・久野で石材業を営んでいます。創業は明治33年頃、松浦さんで4代目となります。地元の高校を卒業し、日本アルミに勤めながら家業を手伝っていました。
29歳の時、今の(有)松浦石材を設立。32歳の時に、共に家業を引き継いできた父親を亡くし、その後は、従業員と共に会社を軌道にのせてきました。
当時から社会の宗教離れが深刻でしたが、かねてからの夢であった霊園の経営に着手することができました。富士山を一望できる「富士見霊園」をはじめ、雄大な相模湾を望める国府津に「湘南セメタリ―パーク」をつくり、そして、今も大規模な霊園の開発に奔走しています。
松浦さんは、墓石の設計・デザインも手掛けています。石屋さんが直接、墓石の設計図を作成することが少ないなか、お客様の要望を、より具体的にデザイン化するため、自分で図面の作成を手掛けます。また、あえてパソコンを使用せず、手書きにこだわるのは、「二点透視図」という技法を用いるため、自然なバランスで、表現の幅を広げることが出来るからと、長年の経験と勘を生かして作成しています。現在では、かつての丸みを帯びた外観やアーチ型が主流で、手書きによる自然で温かみのあるデザインが求められるようです。
数年前のリーマンショック以来、また、今年の東日本大震災の影響で、創業から130年の歴史の中でもドン底の状態でしたが、夏頃にようやく仕事が増え始めてきました。そんな状況にもめげず、今後は団塊の世代が事前に墓地を準備する時期に来ているので、これからが正念場だと意気込んでいます。
数年前には突然の税務調査がありましたが、当時の経理を担当していたのが実姉であり、およそ一週間にわたる調査にもかかわらず、税額が一円も出ることなく是認を勝ち取りました。税務署員曰く「お宅の経理は税務署より厳しいですね」と言わせるほどでした。
今年1月には、県西地域での「住宅リフォーム助成制度」創設のために、一念発起して大規模な講演会を開催するなど、運動にも意欲的です。また、3月11日の震災で甚大な被害を受けた岩手県宮古民商に、自ら率先して支援物資を届けるなど、常にリーダーシップを発揮しています。松浦さんは「仕事にも民商運動にも常に前向きな姿勢で取り組んでいきたい」と語ります。
神商連しんぶん2011年10月(第250号)より
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