
当波幾久子(となみきくこ)さんは佐賀県出身で9人兄弟です。一家は佐賀の小さな炭鉱が閉山になり長崎の松浦の炭鉱へ。そこも閉山になり、上の兄弟が東京に出てきていたので、一家で上京。当波さんは美容学校へ。
卒業後、溝の口の店に住み込みで2年勤め、家族のもとへ。その後もあちこちのお店で修行を積み、新川通りの新川美容室に長く勤めました。
独立して35年目。今の店の斜め向いに店を借りて営業を始めたのが昭和50年10月16日。その場所で10年。そして今の店の場所に移って10年。自宅兼店を建て替えてから今年で15年目。自分で家を建て、店を持つことが夢でした。
きく美容室のきくは、名前が幾久子で、親が付けてくれた名前がとっても好きだから。お客さんは固定客が大半。ちょうどお店に来ていたお客さんは、30年来のお付き合い。『30年浮気しないで、きくさんの所に来てる魅力は?』と尋ねると、『この人とはね、何でも言いたいことが言えるからよ。時々この人、掃除までさせんのよ(笑)』『そう、ちょっと掃除して。って、そんなお客さんばっかりよ。みんな良い人なのよ、ネっ』お客さんとの会話は、仲の良い姉妹のような雰囲気です。
小柄で華奢な体格の当波さん。スタイルが良くて、かっこいい。『お産してから31年、スタイルが変わってないの』そのスタイルの良さを保つ秘訣は?との問いに、『職業柄不規則になりがちな食事だけど、昼ごはんは白米をしっかり食べるの!』多くは語らないけれどスタイルをキープするためにしっかり努力をしている様子。美しさを探求する美容師ならではの美へのこだわりが見えました。
仕事をしていて苦労は?『ない』と即答。お客さんから『あるわけないじゃん、この人に〜』と。『まあ、金銭面では苦労はあるよ。ローンがあと10年あるからね』『ローンがあるから頑張れるんでしょ』とお客さんから突っ込みが。テンポの良い会話が続きます。
景気の悪さは、商売に影響します。10年位前までは、夕方、髪を結うママさんたちがズラーッと並んで待ちました。『アップにするのがうまいって評判がいいのよ』と当波さん。『でもね、毎日だったママさんたちが一日おきになり、だんだん少なくなったよねえ。一人だから『まあ、いいか』でやってるけど、あと10年は頑張るよ』と明るい。
美容組合の人に進められ50歳をすぎてゴルフをはじめ、それが趣味。お客さんとも一緒にゴルフをしに行きます。
車の免許も46歳で取得。『私、子ども産むのも何でも遅いのよ(笑)』民商との出会いは?『2000年に申告の要求で入会したんだっけ?勧められて入ったけど、その時のことよく覚えてないな〜。』
当波さんは動物が大好き。お客さんが飼えなくなった犬を引き取り、その犬ももう高齢に。猫も三匹。『みんな、拾ったりもらったり。放っとけないんだもん』と優しい当波さん。『お店で動物は嫌がるお客さんもいるんだけどさ、うちの犬や猫は平気って言う人もいるのよ』と。愛犬メロンちゃんはおとなしく、猫たちも置物のように静かです。
一ヵ月に一回ここに来ておしゃべりして、きれいにしてもらえるのが生活の一部。そんな常連のお客さんたちを大切にする、きく美容室。あなたもお仲間になりませんか?
カット3500円〜・パーマ9500円〜・ヘアダイ4500円〜
神商連しんぶん2010年8月(第236号)より
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