【07.02.01】気持ちを和ませて人をつなぐ画廊
大和民商
画廊 ギャラリーたから
鈴木達治さん
 小田急線、鶴間駅と南林間駅をつなぐ二条通商店街。その中ほどにある画廊「ギャラリーたから」。商売という現実的な感覚が色濃い通りに、ちょっと一息つけるオアシスのような空間です。気をはらずに気楽に絵を持ち寄り、世間話に花を咲かせるみんなで作る場所はあったかい。
 宝町という地名がビルの名となり「ギャラリーたから」に。12人が所属する「わらび(我楽美)グループ」の作品が並びます。代表は鈴木達治さん。40年来の民商会員です。
 このビルのオーナーはシャッターが降ろされていく商店街の店々を憂い、何とか人通りを作りたい、以前のような活気を取り戻したいと考え、鈴木さんたちの声をかけました。「うちのビルを使って、人が集まる場所を作ってみては」と。ちょうど仲間たちで「何かをやろうか・・」と話していた矢先、この呼びかけに応え、昨年の2月末、ギャラリーは誕生しました。
 儲けだけを目的とせずに、人のつながりが豊かになることに思いをを馳せ、毎日みんなが集まります。
 鈴木さんは昭和35年頃からガソリンスタンドを営んでいました。経営状況も上々だった平成4年、先々を見通して商売をやめました。一方で絵画、生け花、釣り、ボートと趣味は多彩な鈴木さん。それからしばらくは絵に没頭。「仕事も遊びも何でも一生懸命やるんですよ」と。
 鈴木さんの絵のモデルはほとんどが動物。中でも犬の絵はその量も突出していて、3年ぐらいは犬ばかり描く日々。動きのあるものの一瞬を描きあげる難しさがやりがいと言います。パステルを使い、繊細な毛一本いっぽんを丁寧に仕上げるその絵はまるで写真のようです。
 近くに「ペットを連れている方でも気軽にどうぞ食事に」というイタリアンレストランがあります。その店に鈴木さんの絵が飾られています。それがレストランのお客さんに話題になり注文が。愛犬がモデルの絵を見て満足そうにしてくれる飼い主の様子が何よりうれしいと鈴木さんは話します。どの絵も愛着はありますが、多くの人に喜んでもらえるのならと、惜しまずに人手に渡します。なくなった飼い犬の絵を見て「うれしい」と涙を流した人の姿も忘れられません。稲の絵の売り上げの一部は盲導犬協会へ寄付することにしました。
 絵画は「高い」というイメージがあります。心を癒す絵画でもあまり高額では手にできません。誰でも買いやすいような値で絵を手にしてほしいと鈴木さんは願っています。
 「私たちの絵も、人のつながりも口コミで広げたい」と話す鈴木さんのモットーは”無理をしない”ということ。生活する街の商店街で人を和ませて、商売やお互いの気持ちを結ぶそんな拠点になればとほのぼのとした夢が広がる「ギャラリーたから」です。


神商連しんぶん2007年2月号(第194号)より
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