【04.12.01】「家電の天寿を全うさせる」思いやりを発信しつづけて
伊勢原民商
湘南家電サービス
高野富夫さん
家電サービス専門
TEL 046-394-3601


 あっ、羅漢さんだ…、店に入るなりの第一印象でした。求める「道」を見つけて歓喜する気持ちを抑えてもなおこぼれでてしまう羅漢さんを彷彿させる―柔和な笑みを絶やさない高野さんは、伊勢原で家電修理専門のお店を営んでいます。

死線を彷徨ったからこそ

 もともとは家電商品販売店を営んでいました。その時、家電に関するいろんな資格も取得しました。税務調査があって、民商に入会しました。
 その高野さんが生死をさまよう大病をし、3年間の闘病で、生活基盤の全てを失ってしまいました。

高野さんの写真 退院した高野さんが“喰うために”始めた仕事は、粗大ゴミで出された家電品を回収、修理、リサイクルして販売することでした。
「これまでの商売を再開するにも元手がない。手っ取り早くというか、この道しか思い至らなかった。あの頃が本当にどん底だった」と、当時を述懐します。
 バブル経済が始まった84年、世の中が大量消費を謳歌する時代に、高野さんは家電販売の分野から方向転換しました。

すべてに生命

修理・リサイクルは物を生かし蘇らせることです。大病から生還し生かされている自分と重ねました。
「販売店を営んでいた頃は使い捨てを奨励していたところがありました。でも、修理をしてみると、あと10年15年持つだろうモノが大半です」
「世の中に生まれ出てきた家電製品の天寿を全うさせてやりたい」
「モノを簡単に捨てる風潮に、すべてのものには生命が宿っているんだとメッセージを発したい」と、修理専門に徹してつかんだ確信でした。

背中に四つの志

「ここに来れば、なんでも相談にのってくれる」
 人伝てで高野さんの店を訪れ、愛着の品の修理を依頼します。もの≠慈しみ・大切にする人たちのネットワークが形成され、自然に湘南家電サービスがネットステーションになっていきました。
「ものに愛情をもって接しているお客さんばかりです。使いこなせば使いこなすほど愛着がわくのは道理」と、お客さんとの交流が何よりも楽しいと語ります。

・ 直せばまだ使えます
・ 長く使ってリサイクル
・ 21世紀は物を生かそう
・ 限りある資源を次世代の人へ

四つの志しを店内に貼り出し、羅漢さんの柔和な眼差しで、家電を蘇生させていくあかひげ≠ェ伊勢原にいます。



神商連しんぶん2004年12月号(第168号)より
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