| 【02.09.01】「町工場はロマンがいっぱい」日本の資源はモノづくり |
川崎多摩麻生民商 唐沢機械製作所 唐沢さん http://www.karasawa-kikai.com/ |
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川崎市。多摩川土手にぴったりくっついて町工場がひめいています。宇奈根準工場地域…、一帯を昔懐かしい機械油の匂いが漂っています。唐澤機械製作所は、1階工場2階住居の典型的な町工場、親子2人でがんばっています。
モノづくりの醍醐味唐澤さんは東京の出身。独立して仕事を始めたのが1970年。前から民商の人たちとのつきあいがあり、独立と同時に入会したのも自然の成り行き、35歳の時でした。 「当時は、津留崎さん、並木さんという民商最長老によく発破をかけられたが、今では自分が同じ歳になってしまって。ワハハハ…」と、豪快に笑います。唐澤さんの仕事は、図面を渡されたものをただ加工するのと違って、客が要求しているものを聞き出し、考え、頭で描いて、製品にする。アイディアが勝負。全て自社製品はオーダーメイドです。重機械装置の設備からノートパソコン、携帯電話といった小型部品加工機械用工具の制作と、幅が広く、あらゆる分野に精通していないと出来ない仕事です。「仕事に惚れなきゃ、出来ない」と、モノづくりの醍醐味を語る唐澤さんの言葉は昔気質の職人魂に充ちています。じつにいい顔です。 チームプレイが町工場の底力取材途中、ふらりとカメラのオプションを販売している人が、後継者である長男の幸一さんに相談を持ち込んできました。「こんなラフ図面を描いてきたけど作ってもらえますか」 「何につかうの?」「素材は?」「こうすると使い勝手がよくなるのでは?」「おやじ、これだと材料が無駄にならないか?」 と、製品イメージがまとまるなかで、焼入れ屋、塗装屋、メッキ屋、ヘラ屋等々、モノづくりに協力する業者が登場します。製品は、ツーカーで仕事が出来る町工場の連係プレーの賜物です。町工場の強さの源泉です。 「いま、町工場で後継者のいるところは3分の1ぐらい。それは大企業が安い労働力を中国だ、アジアだ、と狂奔しているからだ。ドンドン町工場が日本から消えてゆく。結局、日本の工業水準は衰退、亡国の道を突っ走っている」 儲け至上主義の大企業とそれをバックアップする政府は、自分で自分にかじりついていることに気づかず消滅してゆくギリシャ神話に出てくるウロボロス(自分の尾に食らいついている蛇)の図柄そのものです。 俺たちがいるからロケットが飛ぶ「アメリカの宇宙開発の最先端技術も究極は日本の町工場の手作業にかかっているのだ。世界のトップクラスの企業だって、最後は町工場の力を必要としている。まぁ、息子には、後5,6年もすれば、NASAも世界中の最先端企業も、うちの工場の前に列をつくって相談に来る」と、幸一さんと現実味のある笑い話をしているそうです。そこには、日本ばかりでなく世界の工業が「町工場の技術・技能」=モノづくりによって成り立たっているという確信があるからです。 唐澤節「町工場立国論」は意気軒昂です。 神商連しんぶん2002年9月(第141号)より
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